クライアントの㈱タカシマはネジ部品から特殊加工品の製作迄を手掛ける金物商社で、神田岩本町で創業80年を迎えるにあたり、新社屋建設を進めている矢先に震災に遭い、一度ストップしたタイミングで話を頂きました。

　設計〜確認申請済の段階からではあったものの、全体コンセプト〜ネーミング及びロゴデザイン、建築意匠及び内装デザイン迄を、結果依頼されるに至った。

　地上１３階建のこの建物は１階が駐車場及びエントランス、２、３階がオフィスで４〜１３階迄を賃貸集合住宅としている。特にこの住宅部は競争力のある賃貸事業として差別化を計るために、地域と歴史性をふまえた江戸(和)モダンのコンセプトとした。ネーミングのキノカは"粋の家"という意味をカタカナ表記で表したもので、ロゴはネジの形状から六角としている。六角の形状は内装においても随所に使用しており、又、各階毎に内外装に江戸の伝統色をテーマ設定し、意匠は基本同じでもフロア毎に雰囲気を変えている。